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​目玉屋ぬいさん

[閻魔の涙]

世の中で初めに亡くなったとされる閻魔様は、冥界の王として日々職務を果たします。

そんな閻魔様が、今の地球を見て祈りを捧げているという意味で、拙いながら描いてみました。

 

右手に持つのは[地獄の釜の蓋]という別名が付くキランソウという花で、左手には彼岸花を持たせました。

 

キランソウがこう呼ばれるのは、地面に張り付くように放射状に広がる様が地獄の釜の蓋に見立てられたこと、またさまざまな病気に対して薬草としての効能から医者がいらないため、病気を治して地獄の釜に蓋をする、という由来があるそうです(Wikipedia先生より)。

 

地獄絵を見ると、様々な残酷な地獄の様子が描かれていますが、本当の地獄はこの世の中なのかもと思ったりします。

 

でも地獄があるなら、天国だって必ずある。

 

そう信じていけたらな、と思う今日この頃です。 

 

[地獄の一日幽怨血]

 

地獄の世界では、1月16日(初閻魔)と、7月16日(大斎日)になると「地獄の釜開き」といって、地獄の閻魔様や鬼達が休みをもらうことになっています。半年に一回の地獄の定休日、いわゆるオフの日です。その日だけは、地獄の責め苦もおやすみで、地獄の釜の蓋が開いて、精霊が故郷に帰るのです。これはお盆の由来にもなっています(その日になると、閻魔様は鬼を連れて温泉に行ったりするらしいです笑)。

 

この絵は、そんな地獄の定休日に地獄独自の遊園地を開催してみたら、という妄想から生まれたものです。「立山曼荼羅図」という江戸時代後期の地獄絵と比較しながら描いてみました。

 

僭越ながらテキトーに説明すると、

 

・針の山→ゴンドラ

・血の池→温泉、釣り堀

・鬼が引く火車→人力車

・計りみたいなもの(多分罪の重さを計っている)→バイキング(めっちゃ酔う奴)

・蛇になったり蛇に締め付けられている→爬虫類館

・生きながら料理されてる→肉料理の屋台

・馬になって責め苦を→馬の顔出しボードで記念撮影

・・・などなど。

 

他にも天国に飛ぶ鳥を描いてみたりもしました。

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